ポチャン…という、
ひとつぶの水滴の音が、
こんなに心地よく感じる場所があるだろうか。
そう思える空間です。
お湯を汲み、お茶を淹れる…
マスターの所作に見とれながら、頂く1杯のお茶。
お店があるのは、赤坂の国体道路から少し入ったところ。
以前書いた、赤坂のむらたさんから、道路渡って数分の場所。
ガラスの壁に、重厚感のある扉が目印です。
お店の名前は「万(yorozu)」
今日は14時に予約しました。
高い天井で、スピーカーから音楽がとても美しい。
店内の光はほぼ自然光。この感じもまた素敵です。
真ん中の、この茶を淹れる台を囲うように、コの字型のカウンターです。
メニューは、お茶単品もありますが、お茶と和菓子のセットを。
お茶と和菓子のコースもあり、こちらも人気です。
私は、季節のお茶をいただくことにしました。
まずは、ひんやり冷たいお茶を持ってきてくださいました。
それと同時に、「季節のお茶」の茶葉のご説明。
食材には、「旬」と、「はしり」(ではじめ)、「なごり」(旬の終わりかけ)がありますが、
「なごり」として、イチゴを使ったお茶なのだそうです。
ドライフルーツというより、
フリーズドライかな??
このままの香りをたのしんでいるうちに、
急須にお湯をかけて、温めてくださっています。
「これで今からお茶を淹れてくれるんだなぁ」と、ワクワクまっていると、
先ほどの茶葉を入れ、お湯を注ぐ気配はありません。
あれ??と一瞬の間があって、
「さ!蓋を開けて、かいでみてください」と。
なるほど~~!
さっきの香りと全く違う。
少し蒸されて、香り立っています。
それから、一番煎じ。
合わせる和菓子は、5種類ほどから選べます。
私は、実山椒のきんとんを。
2番煎じ頂き、終盤にはこちら。
種をくりぬいたドライデーツにバターを挟み、くるみをのせたものです。
お茶の温度でスーッと溶けていく感じが心地よく、
少しずつかじっていただきました。
馴染み深いお茶ですが、
茶葉や、淹れるお茶は、扱いひとつでこんなにも表情が変わるんだな~と、
なんだかしみじみ考えさせられるものがありました。
家でもお茶は淹れますが、
こんなに茶葉に愛情を持っていなかったよな、と、
少し反省し、少しお茶が愛しくなりました。(笑)
もっと身近なものに興味をもって、愛を向ければ(心を込めれば)、
もっともっと日常が素敵になる気がするなぁ~~♡
店主の徳淵さんは、
もともとはバーテンダーの方。
お茶の魅力に惹かれ、このお店をオープンされました。
以前は2軒目での利用で、アルコールを頂きましたが、その時には分からなかった方面からのよさを今日感じた気がします。
夜も、驚きや発見があっておすすめですが、
ぜひ1度は、こうやって純粋にお茶をたのしみに行ってみていただきたいです♡